ステークホルダーの皆さまへ

取締役会長 野路 國夫(左)、代表取締役社長 大橋 徹二(右)
取締役会長 野路 國夫(左)、代表取締役社長 大橋 徹二(右)

株主の皆さまには、日頃よりご理解とご支援をいただき、厚く御礼申しあげます。

2016年度(2016年4月1日から2017年3月31日まで)は、売上・利益とも期初(4月27日)業績予想を上回ったものの、連結売上高は1兆8,029億円(前期比2.8%減)、営業利益は1,740億円(前期比16.5%減)となりました。

2017年度は、 不安定要素はあるものの建設・鉱山機械の需要回復が期待されます。こうしたなか、4月には米国の大手鉱山機械メーカー「ジョイ・グローバル社」の買収手続きを完了し、「コマツマイニング(株)」と商号変更いたしました。

コマツの経営の基本は、「品質と信頼性」を追求し、企業価値を最大化することです。全社員が「コマツウェイ」を共有し、環境・社会・コーポレートガバナンスをこれまで以上に強く意識しながら、業績の向上、企業体質の更なる改善および社会的使命の達成をバランスよく実現してまいります。

株主の皆さまには、引き続き変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

2017年7月
取締役会長 野路 國夫
取締役会長
野路 國夫
代表取締役社長 大橋 徹二
代表取締役社長
大橋 徹二

社長インタビュー

代表取締役社長 大橋 徹二
代表取締役社長 大橋 徹二

2016年度業績を振り返って下さい。

コマツは、2016年4月、3カ年の中期経営計画「Together We Innovate GEMBA Worldwide -Growth Toward Our 100th Anniversary(2021) and Beyond-」をスタートしました。その初年度となる2016年度の連結売上高は前年比2.8%減収の1兆8,029億円、営業利益は16.5%減益の1,740億円、売上高営業利益率は9.7%、当社株主に帰属する当期純利益は1,133億円となりました。

連結業績の推移

売上高

売上高

営業利益と売上高営業利益率

売上高

純利益とROE

純利益とROE

為替レート

2015年度 2016年度 2017年度
(見通し)
1ドル 120.8円 108.6円 105.0円
1ユーロ 132.4円 119.3円 115.0円
1元 19.0円 16.2円 15.0円

配当金について

1株当たりの年間配当金

* 配当金は決議ベース

売上高
中期経営計画「Together We Innovate GEMBA Worldwide -Growth Toward Our 100th Anniversary(2021) and Beyond-」

中期経営計画

★全世界のコマツグループ社員、販売代理店および協⼒企業などパートナーの皆さまと⼒を合わせ、お客さまの現場をお客さまとともに⾰新し、新しい価値を創造するイノベーションを提供することで、100周年に向け、コアビジネスである建設・鉱⼭機械事業、産業機械事業での成⻑を⽬指します。

建設機械・車両部門の市場環境と概況はいかがでしたか?

2016年度の後半から中国やCIS、インドネシアなどで需要が増加し、現地通貨ベースでは増収となりましたが、円高の影響が大きく、売上高は前年比1.6%減の1兆5,765億円となり、セグメント利益は前年比4.3%減の1,616億円となりました。

建設機械・車両部門の地域別概況

建設機械・車両部門の地域別概況

★厳しい経営環境の下、日本や円高の影響を受けた欧米などでの売上げは昨年を下回りましたが、中国やアジアにおいて売上げが伸長しました。

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リテールファイナンス部門の業績をご説明下さい。

リテールファイナンス部門では、北米などで資産の増加があったものの、円高の影響により、売上高は前期比9.0%減の490億円となりました。セグメント利益は、主に中国での引当金計上に伴い、前期比66.6%減の44億円となりました。

産業機械他部門の業績はいかがでしたか?

自動車業界向けの鍛圧機械(プレス機械など)および工作機械の販売が減少したことに加え、旧コマツハウス(株)売却による連結除外の影響などにより、売上高は前期比13.2%減の1,910億円となりました。セグメント利益は前期比35.7%減の124億円となりました。

2017年度の見通しをご説明下さい。

建設機械・車両部門では、ここ数年低迷していた鉱山機械需要の回復が見込まれるとともに、本年4月に買収を完了した米国の大手鉱山機械メーカーであるジョイ・グローバル社(新社名:コマツマイニング(株))の新規連結の効果により、売上高の増加が見込まれます。利益については、主にジョイ・グローバル社の買収に伴う一時費用(公正価値評価した棚卸資産の売上原価計上、無形固定資産の償却費など)が初年度に大きく発生するため、減益となる見通しです。

リテールファイナンス部門では、円高の影響により減収となるものの、中国での引当金の計上がなくなることから増益となる見通しです。

産業機械他部門では、鍛圧機械、工作機械の販売量増加が見込まれるため、増収増益となる見通しです。

本業績見通しにおける為替レートは、1米ドル=105円、1ユーロ=115円、1人民元=15.0円を前提としています。

連結業績の予想

売上高
営業利益
※KMC:コマツマイニング(株)

「3つの経営戦略」の活動状況はいかがでしょうか?

市場環境は、一部に回復の兆しが見えるとはいえ、依然として本格的な反転上昇には至らず、先行き不透明な状態が続いています。こうしたなかコマツは「イノベーションによる成長戦略」、「既存事業の成長戦略」、「土台強化のための構造改革」の3つの経営戦略を推進しています。

イノベーションによる成長についてご説明下さい。

スマートコンストラクションについては、ソリューションの核となるICT建機のラインナップ拡充に努めたほか、従来、レンタルのみで取り扱ってきた本体の販売も2016年4月から開始するなどの活動を通じ、2017年6月現在、日本国内で累計2,800以上の建設・土木現場に展開しています。また、海外での積極展開を目指し、2017年3月、米国ラスベガスで開催された建設機械の展示会「ConExpo2017」においても、スマートコンストラクションのデモンストレーションを実施しました。

鉱山機械事業においては、無人ダンプトラック運行システム専用となる、運転室(キャブ)を持たない無人専用運搬車両「Innovative Autonomous Haulage Vehicle」を米国ラスベガスの鉱山機械見本市「MINExpo INTERNATIONAL® 2016」に出展しました。

私たちは鉱山機械の稼働最適化、遠隔操作、無人化を積極的に進めることで鉱山現場の安全と生産性の大幅な向上に貢献し、お客さまにとってなくてはならない存在になることを目指しています。

スマートコンストラクション

スマートコンストラクション

★現場に関わるすべてのものをICTで有機的につなぎ、安全で生産性の高いスマートな「未来の現場」を創造していくソリューションです。

Innovative Autonomous Haulage Vehicle

Innovative Autonomous Haulage Vehicle

★2008年の実用化以来、高い評価をいただいている無人ダンプトラック運行システムが、「運転席が車両の前方向」という概念を超えた新たな可能性とともに次のステージへと進みます。

既存事業による成長

既存事業による成長についてはどのようにお考えでしょうか。

2016年4月、米国の大手鉱山機械メーカー「ジョイ・グローバル社」を買収し、「コマツマイニング(株)」と改称しました。同社の買収により、これまでコマツが保有していなかった超大型鉱山機械やドリル、(坑内)地下掘り向け鉱山機械などの製品ラインナップが拡大するとともに、お客様に対して幅広いソリューションが可能となります。

今後の事業計画については、買収が完了した向こう3年程度を見据えた事業計画を半年ほどをかけて検討していきます。長期的にコマツの主要事業である鉱山機械事業の体制を大幅に拡充し、お客さまに対しての新しい価値提供にも資する大きなプロジェクトと考えています。

中期経営計画では、新興国市場の中で特にコマツの強みであり、今後大きな成長が期待できるアジア建機市場において「ダントツNo.1」の確固たる地位を築くべく、現地での商品開発と人材の育成に向けた事業強化を図ってきました。アフターマーケット事業においては、定期交換部品やアタッチメントなどの販売強化に加え、前期に買収したレンホフ社(ドイツ)のアタッチメント商品をはじめとした品揃えの拡充を進めました。その結果、部品の売上は第4四半期において過去最高となりました。

今後も、既存分野におけるダントツ商品の開発に注力しつつ、砕石・セメント市場での競争力強化、分野向け商品の拡充、林業機械事業の拡大にも継続して取り組みます。

産業機械他部門では、コマツ産機(株)が運営する「テクノイノベーションセンタ」を、石川県小松市に開設しました。最新機種であるプレスブレーキ「PVS1353」、サーボプレス「H1F200-2」をはじめとする展示機に加え、最新のIoTである「板金ネットワーク」をお客さまに体感いただき、拡販に努めました。

コマツマイニング(株)(旧 ジョイ・グローバル社)買収完了

コマツマイニング(株)(旧 ジョイ・グローバル社)による事業の拡充

★米国企業を買収し、2017年4月19日に誕生したコマツマイニング(株)は、コマツグループの製品ラインアップをさらに拡充するとともに、お客さまの鉱山現場に新しい価値を創造する「イノベーション」を起こしていきます。

アジア開発センタ・アジア トレーニング&デモンストレーションセンタの開設

アジア開発センタ・アジア トレーニング&デモンストレーションセンタの開設

★アジアでのダントツNo.1をめざす事業強化のため、開発拠点やトレーニングセンタを設立しています。

土台強化についてご説明下さい。

コマツの売上高は2000年代初めに比べおよそ2倍となりましたが、固定費はほぼ一定に抑制しています。今後も、「成長とコストを分離する」という考え方に立ち、成長への投資と並行して、積極的な原価低減、適正な固定費水準の維持に努めていきます。

製造現場においては、コマツの生産拠点にとどまらず、協力企業の生産設備までもネットワークでつなぎ、リアルタイムに現場を「見える化」する「KOM-MICS」による生産改革を推進しています。さらに市場情報を工場に直結化することで、製品、部品供給のスピードアップと、在庫の適正化を図ります。

また企業における価値創造の源泉は社員です。コマツは多様性こそ会社と個人の発展の原動力であると捉え、コマツグループの社員一人ひとりが働きがいと誇りを持ち、能力を十分に発揮できる職場や仕組みを提供するとともに、人材育成を継続して行っていきます。

KOM-MICS

KOM-MICS

★様々な生産設備から得られるデータをサーバに収集し,現場の「見える化」を推進します。

ESGについてはどのようにお考えでしょうか。

コマツグループは、「環境」、「社会」、「企業統治」の「ESG」の各分野に、積極的に取り組んでいます。 環境への取り組みでは、建設機械のライフサイクル全体におけるCO2総排出量の90%がお客さまの現場における稼働中に発生することを受け、燃料消費の少ない商品やサービス・ソリューションの開発に注力しています。

スマートコンストラクションと組み合わせた当社ICT油圧ショベルは、作業機の自動制御による稼働時間の低減、工期短縮などの結果、CO2の排出量が20~30%削減した例もあります。

社会への取り組みにおいては、コマツグループは「本業を通じたCSR活動」を基本としつつ、自らの強みを活かした「社会貢献活動」を行うことで、社会に対する責任を果たすことを基本と考えています。例えば国や地域によって、建設・鉱山機械の操作・整備技能やモノ作り技能の習得は、地元産業の振興や、就労支援に結びつきます。このような地域の実情に合わせた人材育成支援を、今後も推進していきます。

企業統治について、コマツの行動規範である「コマツウェイ」に基づき、「取締役会の活性化」「すべてのステークホルダーとのコミュニケーション」「ビジネス社会における法令を含むルールの遵守」などを徹底しています。

取締役会においては、取締役8名のうち3名を社外取締役、監査役5名のうち半数以上を社外監査役にし、経営の透明性と客観性の確保に努めています。リスク管理活動の一環としては、2008年度よりコンプライアンス・リスク監査(CR監査)を実施しています。

Compliance risk audit

コンプライアンス・リスク監査(CR監査)

★コマツでは、世界のコマツグループ各社、日本国内の販売代理店の拠点ならびに協力企業までを対象に、法令遵守状況の確認・評価と、潜在的なコンプライアンス・リスクの洗い出しを目的に、内部監査を実施しています。

代表取締役社長 大橋 徹二

最後にメッセージをお願いします。

★ステールホルダーの皆さまには、日頃よりご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。今後とも引き続き変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

コーポレート・インフォメーション

(2017年3月31日現在)

会社概要

商号 株式会社 小松製作所(呼称:コマツ)
本社 〒107-8414 東京都港区赤坂二丁目3番6号
設立年月日 1921年(大正10年)5月13日
資本金 連結 67,870 百万円(米国会計基準による)
単独 70,120 百万円 
従業員数 連結 47,204 名(当社と連結子会社143社の人員)
単独 10,371 名(出向者を除く)

株式関連情報

発行済株式数 943,538,362株(自己株式28,429,298株を除く)
株主数 158,453名
単元株式数 100株
証券コード 6301(日本)
上場証券取引所 東京
株主名簿管理人・特別口座の口座管理機関 三菱UFJ信託銀行株式会社
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
(同連絡先) 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号 電話 0120-232-711(通話料無料)
米国預託証券(ADR)の名義書換・預託代理人 The Bank of New York Mellon
101 Barclay Street, New York, NY 10286, U.S.A.
Tel: +1-(201)-680-6825 for international calls 888-269-2377 (888-BNY-ADRS) for calls within U.S.A
URL: http://www.adrbnymellon.com
ティッカーシンボル: KMTUY

主要株主の状況

株主名 持株数(千株) 出資比率(%)
JP MORGAN CHASE BANK 380055
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
59,920 6.16
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 48,700 5.01
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 41,336 4.25
太陽生命保険株式会社 34,000 3.49
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY
(常任代理人 香港上海銀行東京支店)
30,928 3.18
日本生命保険相互会社
(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)
26,626 2.73
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
20,265 2.08
THE BANK OF NEW YORK MELLON AS DEPOSITARY BANK FOR DEPOSITARY RECEIPT HOLDERS
(常任代理人 株式会社三井住友銀行)
19,593 2.01
株式会社三井住友銀行 17,835 1.83
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) 17,740 1.82
  • (注)1. 持株比率は、自己株式を控除して計算しています。
  •    2. 当社は、自己株式28,429千株を保有していますが、上記大株主から除外しています。

株主構成(自己株式を含む)

株主構成

東京証券取引所における株価チャート