事業活動における気候変動対応

生産におけるCO2削減活動

コマツは気候変動問題に対応するため、工場における開発や生産活動に使用する電力・燃料ガス・燃料油など全てのエネルギーを対象に、生産金額当たりのCO2排出量を指標として、国内及び海外で中長期目標を設定してCO2排出量原単位の低減を推進しています。
2010年にポスト京都議定書における気候変動問題に対応するため、2015年度にCO2排出量原単位を1990年度比40%削減という中期目標を設定しましたが、東日本大震災後の電力半減活動を契機に2000年度比54%削減という非常に高い目標を掲げ活動を展開し大きな成果をあげました。この結果、2017年2月にエネルギー管理優良事業者として「関東経済産業局長表彰」を授与されました。2016年度からは、国内外とも新たに中長期の目標を設定し、改善活動を推進しています。
2017年度は各種生産改革の水平展開により省エネルギー活動を推進しましたが、国内は生産金額当たりのCO2排出量原単位が2000年度比39.2%減と2016年度と比べて増加しました。これは、生産量の増加によるエネルギー使用量の増加に対して生産金額の増加が伴わず、結果として原単位が増加しました。また、自家発電に占める再生可能エネルギーの割合は、生産量の増加で化石燃料による自家発電量が増加したため減少しました。海外は燃料転換や国内工場の改善例の水平展開により、2010年度比26.2%削減しました。また、インドのKIPLやタイのBKCにおいて太陽光発電施設を導入し、使用電力量に対する認証電力を含めた再生可能エネルギーの使用率は7.2%まで向上しました。
2018年度は中期目標の達成を目指して改善案を追加し、築40年以上の老朽建屋を最新の省エネルギー技術を採用した建屋に更新することや太陽光発電等の再生可能エネルギーによる発電量の増加によりCO2排出量原単位の低減を図ります。

生産活動におけるCO2排出、エネルギー指標

第三者保証チェック

国内CO2排出量

国内CO2排出量

海外CO2排出量

海外CO2排出量

自家発電における再生可能エネルギーの割合

自家発電における再生可能エネルギー

人と設備を分離し、安全・環境に配慮した省エネ熱処理工場(大阪工場)

大阪工場では、分散していた熱処理工程を新たな熱処理工場に集約することで、生産面積あたりの効率20%改善と熱発生源の分離により、省エネ効果38%改善(約9,600MWh/年)を実現しました。とくに熱処理設備を集約した無人エリアでは、空調と照明を省き、省エネを図っています(ただし、定期的な炉の管理のため必要照度は確保)。また、凸型の屋根にすることで上下の温度差による自然換気を促進し、北面からの間接的な自然採光を取り入れました。一方、有人エリアでは地中熱空調を導入しました。工場周辺地下は年間を通じて18℃程度の地中熱を見込めることから、深さ100mのボアホールを7箇所設置し地熱交換することで、水冷式ヒートポンプ空調システムの高効率化を図りました。また、無人エリアの上部に滞留する暖気を有人エリアに送り込み冬季の暖房補助として利用するほか、タブレットを利用した照明調光制御設備を導入しています。

新熱処理工場
有人エリアから見た無人エリア(生産設備)
水冷式ヒートポンプ空調システム
間接自然採光による照明と、屋根のくぼみに発生する負圧を利用した自然換気

CDPにより「気候変動」および「ウォーター」Aリスト企業と認定

コマツは環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体であるCDPにより2017年の「気候変動」および「ウォーター」Aリスト企業と認定されました。これらは気候変動および水資源管理の対応において世界的なリーダーであると認識された企業に与えられるものです。CDPは100兆米ドルを超える資産を保有する803の機関投資家の要請に基づき、3,000社以上の主要企業を対象に気候変動、水、森林の全体の分野におけるA-Dのスコアを発表しました。「2017年Aリスト」には160社のグローバル企業が選定され、その中で気候変動、ウォーターともにAスコアとして評価されたのは27社、日本企業では6社のみとなっております。
コマツは、従来から「環境活動を経営の最優先課題の一つ」として位置付けており、2016年4月からスタートした中期経営計画「Together We Innovate GEMBA Worldwide -Growth Toward Our 100th Anniversary (2021) and Beyond-」でもESG(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)への取り組みを重点分野として積極的な活動を展開しています。特に、ライフサイクル全体のCO2排出量を大幅に削減させるため、ICT建機やIoTを駆使し、「未来の現場」を実現させるスマートコンストラクションの推進や「つながる化」による生産現場の省エネに取り組み、業界のトップリーダーとして、低炭素社会実現に向けた活動を推進していきます。

Aリスト

物流におけるCO2削減活動

グローバル輸送のCO2改善状況について

(貨物重量当たりCO2排出量原単位:kg-CO2/トン)

コマツは2011年より海外主要10事業所について輸送CO2の把握改善に着手しました。2006年度より実施の国内と合わせ 全 25事業所のグローバル連結ベースでの輸送改善を実施しています。
国内は生産工場に隣接した、金沢及び常陸那珂港利用率向上による輸送距離削減 、内航船、鉄道利用による長距離陸上輸送の改善(モーダルシフト化)を実施しています。2017年度の結果としては、貨物重量当たりCO2排出量原単位にて2016年度比6.8ポイント改善できました。
また、海外は荷量回復により2016年度比3.5ポイント改善しました。

グローバル輸送CO2排出量と原単位

第三者保証チェック

グローバル輸送CO2排出量と原単位
* 原単位指数は基準年(日本:2006、海外:2011)での貨物重量当たりのCO2排出量を100とした指標

国内輸送のCO2改善(輸出車両の近港利用拡大)

背景

  • 「コマツは地域に根差した企業」という理念のもと、2008年に金沢港利用を本格化しました。
  • 地域貢献だけでなく、CO2排出量や輸送コストの削減、トラックドライバーの負荷改善にも大きく貢献することから活動を推進しました。
    その結果、金沢港の利用件数が大幅に増え、2017年度では、1,059トンのCO2削減ができました。

栗津・金沢工場の本体出荷(建機,プレス)台数とCO2抑制

金沢港利用手段について

  • 日本海側の地方港のため、主要港に比べて便数や航路が限定的となる。(寄港船数:神戸港の4%)
  • それぞれ特性の異なる「3つの金沢港活用手段」があり、貨物の状況で使い分けを行っている。(2017年度活用率:48%)

活動中の事例(コンテナ船の利用拡大)

  • ドライコンテナの活用事例(モーターグレーダ)

海外輸送のCO2改善(BKC(タイ)天然ガス車両使用拡大)

タイではNGV(天然ガス車両)が普及しており、BKCでも利用拡大中です。
NGV化車率は2017年度73.2%まで拡大。BKCでのCO2削減累計は536t-CO2となりました。
2017年度のNGVによるCO2削減量は151(t-CO2)/年でBKCの全排出量の15.9 %に相当します。

販売サービス部門、主要サプライヤー、非生産事業所におけるCO2削減活動

コマツは、生産工場だけに限らず、販売サービス部門、主要サプライヤー、非生産事業所においてもCO2排出量を把握し、削減活動を行っています。
非生産事業所としては、本社、技術イノベーションセンタなどがあり、CO2排出量とエネルギー使用量は下表のとおりです。

販売サービス部門、主要サプライヤー、非生産事業所のCO2排出量、エネルギー使用量(2017年度)

第三者保証チェック

  主な販売・サービス部門 主な協力企業(93社) コマツ
建機販売 レンタル リフト 非生産事業所
CO2(千t-CO2

4.6

2.0

2.1

398.3

5.2

原油換算(千kl)

2.7

1.2

1.3

187.6

2.7