コマツのつながる工場

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Special Story:
コマツのつながる工場
-IoTによる生産性向上と省エネ-

コマツでは、KOMTRAXやKomConnectといったシステムにより、建設機械の稼働現場におけるIoT化を進めてきました。工場の生産現場でも、IoTによる生産性の向上や省エネルギー化を目指し、生産設備の状態や加工状態を見える化し、情報を一元化するシステムKOM-MICS(Komatsu Manufacturing Innovation Cloud System)を用いて改革、改善を進めています。
コマツでは2011年から電力半減活動を開始し、2015年に工場でのピーク電力、使用電力ともに半減を達成しました。この活動において大きな効果を発揮したIoTを用いた生産の見える化と、それに基づく改善をKOM-MICSへと発展させました。
KOM-MICSの展開は、4つのステップから成り立っており、現在はステップ2の段階です。

ステップ1:個別生産設備の見える化の実施

建設機械は、自動車などと異なり、多品種・中量生産で、それに対応する生産設備も種類が多く、個々の稼働状況や電力使用状況の把握はあまり進んでいませんでした。
このため、まずは個々の生産設備(機械加工機、溶接ロボット)の稼働状況について、IoT技術を活用したモニタリングにより、「見える化」を行いました。たとえば、素材を切削して加工する「機械加工」では、段取りのために切削を行っていない時間や、切削条件が適正でなく余分となっている時間があり、加工を行っていない時間にも付帯設備による電力消費が大きいことなどが見えてきました。このため、段取り時間を短くする対策を行い、シミュレーションを活用した研究により切削条件を適正化し、一例ですが、作業時間を半減することができました。このように加工時間の短縮と生産しないときは電源を切る、または省エネモードにするなどの方策により、待機時間を含めた設備の電力消費量を大幅に削減できました。

機械加工での作業時間削減例

機械加工での作業時間削減例

ステップ2:設備をつなぎ、データの集約/分析実施

個別の生産設備の見える化を行った次の段階として、生産設備をIoT技術でつなぎ、生産設備の状態や加工状況などの情報を一元化するシステム:KOM-MICSを開発しました。国内の工場だけでなく、海外工場や協力企業を含めた加工設備や溶接ロボット等がつながり、稼働率や生産効率のデータをリアルタイムで把握することができます。このつながる化により、まだ改善ができていない設備が見え、個別の加工設備での改善を類似設備へ素早く展開できるようになりました。つながる化により全体の様子が見えるので、省エネ装置を取り付ける場合も的確な優先順位で行えるようになりました。

KOM-MICSの概要

KOM-MICSの概要

今後の展開:ステップ3、4

ステップ3:各工場内での生産最適化の追求

各工場内での生産最適の実現を目指し、コンピュータによる生産条件の設定(CAM)(※1)や、生産計画の自動作成とその実行指示(MES)(※2)など、さらなる効率向上を行う予定です。

  1. CAM: Computer Aided Manufacturing
  2. MES: Manufacturing Execution System

ステップ4:全世界の工場における全体最適の追求

さらに、「つながる化」のレベルを高め、全世界の工場における全体最適化を実現し、生産性2倍(生産リードタイム半減)のスマート工場を追求していきます。

つながる工場:KOM-MICSの活動ステップ