2020年-安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場を目指す- 「デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクション」提供開始

2020年03月10日

 コマツ(社長:小川啓之)は、2020年4月よりスマートコンストラクションのデジタルトランスフォーメーションの実現を加速する、新たな4つのIoTデバイスと8つのアプリケーション*1を順次導入開始するとともに、米国および欧州4ヵ国(英国、ドイツ、フランス、デンマーク)においてスマートコンストラクションの市場導入を開始します。 スマートコンストラクションは2015年2月の導入開始以降、国内外のデジタル技術をオープンに取り込むことで着実に進化し、国内の建設現場における人手不足が深刻化する中、お客さまの現場の生産性や安全性の向上を実現してきました。国内においてはこれまでに10,000を超える現場へ導入しています。

 このたびの新IoTデバイスと新アプリケーションは、2019年4月よりオープンイノベ-ションによるグロ-バルR&Dプロジェクトとして、スタ-トアップ企業を中心とした開発パートナー20社(国内12社、海外8社)および北米、欧州、日本のお客さまで構成されたPoCパートナーと共にアジャイル手法による開発を進めてきたものです。

 コマツは、昨年4月よりスタートした中期経営計画「DANTOTSU Value – FORWARD Together for Sustainable Growth」において、モノ(機械の自動化・自律化)とコト(施工オペレーションの最適化)で、施工のデジタルトランスフォーメーションを起こし、「安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場」の実現を目指しています。

 従来のスマートコンストラクションでは、建設生産プロセスの部分的な「縦のデジタル化」を実現してきましたが、今回の新IoTデバイスと新アプリケーションの導入により、施工の全工程をデジタルで繋ぐ「横のデジタル化」をすることで、実際の現場とデジタルの現場(デジタルツイン)を同期させながら施工を最適化していくことを可能とし、工事全体の安全性、生産性、環境適応性を飛躍的に高めることが可能となります。また将来的には1件の施工をデジタル化することで、複数の施工をリアルタイムに遠隔でつなぎ、最適にコントロールする「奥のデジタル化」の実現を目指していきます。


【デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクションを構成するIoTデバイスとアプリケーション】  



1.SMARTCONSTRUCTION Drone(IoTデバイス/旧名称 Everyday Drone) <更新>

現況地形の測量や3Dモデル化、日々の施工量を把握する為のドローン機体で、現場のデジタルツインを作る為に最初に用いるデバイス。GCP(グランドコントロールポイント)の設置も不要で、フライトも極めて簡単。


2. SMARTCONSTRUCTION Edge(IoTデバイス/旧名称Edge box) <更新>

SMARTCONSTRUCTION Droneが撮影した写真を現場内で超高速に処理し(エッジコンピューティング)、オルソ画像や、不要物を除去した3D点群を生成する。通常測量に比べれば高速化したドローン測量だが、SMARTCONSTRUCTION Edgeの出現によって、工事の出来形や数量を日々単位で把握することが可能になる。


3. SMARTCONSTRUCTION Dashboard(アプリケーション) <更新>

SMARTCONSTRUCTION Drone、SMARTCONSTRUCTION Edgeによって生まれたデジタル現場を施工検討から工事完了まで3Dで繋げる基幹的アプリケーション。3D地形俯瞰・計測ビューア、現況地形と完成地形の比較、土量計算等の基本機能に加え、各アプリケーションとの連携を受け持つ。


4. SMARTCONSTRUCTION Simulation(アプリケーション) <新>

コマツが製造業として培ってきたシミュレーション技術・アルゴリズムを建設現場に応用し、最適な土の移動手順や方向、運搬ルート、建機やダンプのサイズや必要数量をシミュレートする。将来的にはAIを活用した学習型モデルへと発展していく。


5. SMARTCONSTRUCTION Design(アプリケーション・サービス) <新>

シミュレーション結果を踏まえ、現場の課題や制約条件を考慮した上で、施工用3Dデータを作成し提供する。現在もICT施工用の3Dデータはコマツが提供するサービスの一部となっているが、ICT建機以外、土を搬送する仮設道路の3D作図などの提供も開始する。


6. SMARTCONSTRUCTION AR(アプリケーション) <新>

完成地形や施工途中のターゲットとなる地形の3Dモデルをタブレットやスマートフォンを使って現況の地形と重ね合わせ、工事の進捗や残施工量を確認できる。(電子丁張り)


7.ICT建機 <既に導入済み>


8. SMARTCONSTRUCTION Retrofit(IoTデバイス) <新>

上記1~6の施工計画プロセスによって作成された最適な施工計画とデジタルタスクを施工プロセスで実行するために、現場に配置された全ての建設機械をデジタル対応化し、現場全体での3D施工を実現することが目的。詳細はニュースリリ―ス:2020年3月10日「-建設現場のデジタルトランスフォーメーション実現を加速-スマートコンストラクション・レトロフィットキットの導入開始」を参照。


9. SMARTCONSTRUCTION Fleet(アプリケーション/旧名称Tracking Management System) <更新>

デジタルツインによる施工管理では、予実ギャップを数値化し必要に応じて迅速に修正していく高速PDCA型の施工が可能になる。施工を実行する機械・労務・材料の内、当該アプリケーション・デバイスは機械(建機やダンプ)の稼働をモニタリングし、予実ギャップの分析と最適解の割り出しを行う。


10. SMARTCONSTRUCTION Fleet(IoTデバイス/旧名称Tracking Management System) <新>

SMARTCONSTRUCTION Fleetの車両搭載デバイスは、これまでのスマートフォンに加え、より安価な専用機を並行して導入する。


11. SMARTCONSTRUCTION Field(アプリケ―ション)<新>

機械・労務・材料の内、労務つまり現場で作業している人に対して、スマートフォンをデバイスとしてデジタルタスクを送信したり、日報作業などをデジタル化する。また、現場のコストの内、労務・材料の数値化を行う機能を持つ。


12. SMARTCONSTRUCTION Remote (アプリケーション/国内は既にサポートセンタのサービスの一部) <更新>

ICT建機に3D施工デ-タを送信したり、ICT建機の誤操作やトラブル発生時、お客さまからの要望に応じてモニターにリモートアクセスし、トラブルシューティングを実施する。


13. SMARTCONSTRUCTION Insight(アプリケーション)<新>

経営者や複数の現場を管理するトップマネジメントを対象にしたアプリケーション。デジタルの現場は、オフィスから、出張先から、いつでもどこでも、パソコン、タブレット、スマ―トフォンなどで確認し、的確な指示を送ることが出来る。


 上記の内、1.SMARTCONSTRUCTION Drone、2.SMARTCONSTRUCTION Edge、3.SMARTCONSTRUCTION Dashboard、8.SMARTCONSTRUCTION Retrofit、9.SMARTCONSTRUCTION Fleet、12.SMARTCONSTRUCTION Remoteの導入を2020年4月より順次開始し、その他の全ソリューションを2020年度中に導入完了する予定です。

 デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクションでは、「デジタルトランスフォーメーション Gateway」という新たなマーケティング手法を取り入れ、一つ一つの「モノ」を売るという発想ではなく、個々のお客さまが抱えている課題とあるべき姿を特定し、お客さま毎の課題に適したソリューションパッケージを個別に提供するビジネスモデルを展開します。ソリューションの特性に応じて、これまで同様、販売、レンタル、サブスクリプション等の形態で提供してまいります。


*1: 既存ソリューションの更新と新規導入を含む


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