コマツマイニング(株)(旧 ジョイ・グローバル社)による事業の拡充

コマツマイニング(株)(旧 ジョイ・グローバル社)買収完了
コマツマイニング(株)(旧 ジョイ・グローバル社)買収完了

米国ジョイ・グローバル社は鉱山機械事業で100年以上の長い歴史を有し、コマツがこれまで保有していなかった超大型の露天掘り向け鉱山機械および坑内掘り向け鉱山機械の製造・販売・サービスを行うグローバル企業です。

鉱山機械が稼働する現場では、大きく2つの採掘手法(露天掘り、坑内掘り)が取り入れられます。このうち従来のコマツは露天掘り向けのみに留まり、その中でも一定の大きさを超える超大型の露天掘り向け積み込み機械はカバーしていませんでした。

今後、鉱物資源の採掘において、経済合理性の点から露天掘りの機械の大型化と、坑内掘りのニーズがますます高まるなか、ジョイ・グローバル社の買収により、コマツが保有していない超大型の露天掘り向け鉱山機械および坑内掘り向け鉱山機械などが新たに製品ラインナップに加わりました。

また両社は長年にわたって鉱山機械の直接販売・直接サービス体制をとってきました。買収を通じて、「品質と信頼性」を重視するコマツとコマツマイニングのモノ作り技術が融合するだけでなく、お客さまと直接向き合い、深い経験とノウハウを持つ両者の販売・サービス体制も統合・強化します。そして両社の強みである「IoT(Internet of Things)」を活かし、露天掘りおよび坑内掘り向け鉱山機械をコマツの鉱山管理システム上でつなぎ、機械の稼働最適化、遠隔操作、無人化を進めることで、鉱山現場の安全および生産性の大幅な向上に貢献します。

ごあいさつ

私が20年近く働いてきたコマツは、今年の初め、鉱山機械およびその直接サービスにおけるマーケットリーダーであるジョイ・グローバル社の歴史的買収を完了しました。商号を変更したコマツマイニング(株)は、熱意あふれる1万人以上の社員が働く企業であり、130年以上にわたり優れた鉱業ソリューションを提供してきた伝統を誇る企業です。その初代社長であることを私は光栄に思います。

鉱山ビジネスにおける私の経験は、西オーストラリア・スクール・オブ・マイン(鉱山専門大学)で学び、次いでクイーンズランド大学に在学していた当時から始まります。1985年、鉱山コンサルタントとしてチリに転居し、いくつかの銅鉱山ビジネスに関わりました。1998年にはチリ鉱山業務のゼネラルマネージャーとしてコマツに入社し、2003年、コマツカミンズチリ(有)の社長兼CEOに就任。 2008年からはコマツ中南米(株)の社長兼CEOを兼任しました。

コマツマイニング社長兼CEOに就任して以来、極めてエキサイティングな時間が経過しています。これは我々の鉱山機械ビジネスの歴史における、新しい章の始まりなのです。2社の融合を通じて、我々は強みを結集し、数多くのビジネスチャンスにおいて「イノベーションの重視」「事業の優位性」「常に安全性とお客さまのニーズを最優先する姿勢」といった、我々に共通する価値を一層高めることができるのです。

我々2社がともに歩む、より強い未来への旅が始まりました。まず私たちは、互いを学び合い、お客さまに対し、より大きな価値を提供できるよう自分たちのビジネスを見直すことから始めなくてはなりません、その進捗と共に、我々のチームが鉱山ビジネスの発展に資する優れた製品・サービスを提供していく姿をご報告できることを、私は楽しみにしています。

ジェフリー・ドーズ コマツマイニング(株) 社長兼CEO

ジェフリー・ドーズ
コマツマイニング(株) 社長兼CEO

アジア開発センタ・アジア トレーニング&デモンストレーションセンタの開設

アジア開発センタ・アジア トレーニング&デモンストレーションセンタの開設
アジア開発センタ・アジア トレーニング&デモンストレーションセンタの開設

昨年10月、アジア諸国におけるお客さまのニーズに即応し、車両やアタッチメントを迅速に開発し市場導入を進めるため、インドネシアに「アジア開発センタ」を開設しました。今後、地域において車両の最適な使い方を推薦するセールス・エンジニアリング(SE)の機能も果たしていきます。

さらに11月には、タイに、代理店向けの商品・技術トレーニングや、お客さま向けの商品デモンストレーションなどを行う「アジア トレーニング&デモンストレーションセンタ」を開設しました。教育プログラムは、実機を使用した営業、サービス、プロダクトサポートセールスレップ(PSSR)および修理・整備教育が中心です。当年度末時点で既に14コース、95名が受講しました。デモサイトではお客さまを招待し、機械のデモやオペレーターのトレーニングを行っています。