無人ダンプトラック運行システム商用導入10周年

無人ダンプトラック運行システム商用導入10周年
サンコー・エナジー社の鉱山(カナダ)に新たに導入されたAHS無人ダンプトラック「930E」(写真手前・奥)と、P&H (現コマツマイニングのブランド)のエレクトリック・ロープショベル「4100C」。

コマツは、2005年にチリ コデルコ社銅鉱山へ無人ダンプトラック運行システム(Autonomous Haulage System、以下、AHS)を試験導入し、2008年1月には世界初のAHSの商用導入に成功。2018年に10周年を迎えました。

AHSは、2017年末時点でのべ100台を超える車両が、オーストラリア・チリ・カナダの3カ国・6鉱山の現場において24時間稼働し、鉄・銅・石炭の3種類の鉱石の運搬に携わっています。

コマツAHSによる鉱石の運搬量は、この10年間で、のべ15億トンを達成しました。地形や天候が異なるさまざまな鉱山に対応しつつ、有人稼働ダンプに対し格段の安全性を達成するとともに、生産性では、積込・運搬作業で15%以上のコスト削減効果が実証されています。さらに、最適運転制御によって急加速・急ハンドルを低減することで、タイヤ寿命が40%改善する効果も実証されており(効果はいずれも自社調べ)、環境負荷低減の観点でもお客さまに大きな価値を提供してきました。

2017年には、既存鉱山で有人稼働中の電気駆動式大型ダンプトラック830E(最大積載量:220トン)を無人稼働可能とするAHS改造後付キットの試験導入に成功し、豪州で受注しました。